ブログを書くようになってから、毎朝通る通勤路でさえも必要以上に変化を観察するようになった気がする。
無意識に何かネタはないかと知らず知らずに観察しているのかもしれない。
そんな中、最近特に感じるのは、飲食店の閉店が目立つようになってきたことである。
学生時代には飲食店でのアルバイト収入が自身の生活の糧であったため、やはり人ごとには思えない。
今回は、少しタイムスリップして、学生時代のアルバイト先の同僚の話をしたいと思う。
私がアルバイトをしていた店に私より1歳年下の青年が見習い調理師として入社してきた。
私はホール側から厨房での彼の仕事姿を見ていたが、どこか居心地が悪そうに黙々と仕事をしていた印象が強い。
当時の私の彼に対する第一印象は、目つきの鋭い寡黙な青年という印象であった。
人付き合いが苦手そうに見えた彼をいじったりしながら距離をつめようとしていたようなかすかな記憶がある。
三十年以上前の記憶なので、会って話をすれば色々と記憶が蘇ってくるのだろうが、
私も社会人となり、携帯電話もまだ普及していなかった時代背景もあり、彼とは自然と疎遠になっていった。
数十年後・・・
とある休日にぼんやりとテレビを見ていたら、どこかで聞いたような声がテレビから聞こえてきた。
テレビに近寄り、間近で確認したら間違いなく、学生時代に一緒に働いていた見習い調理師の彼であった。
如何とも表現し難い違和感と言えば、当時と程遠い愛想の良さと饒舌さというところか。
そんな彼を数十年後にテレビで観ることになろうとは夢にも思わなかった。
番組では彼がどのような人生を歩み、現在に至っているのかを本人のインタビューを交えながら詳細に語られていた。
彼の涙ぐましい努力は勿論ながら、その過程で地道なキャリアアップをしてきたことが、
今日の自信に満ち溢れた現在の姿へと繋がっていることは容易に想像できた。
過信は禁物だが、自信があれば仕事に迫力や厚みが出ることを改めて彼に学ばせていただいた。
「コロナが終息したら・・・」
この1年間で合言葉みたいになってしまっている。
もうすでに食べログや口コミも全てリサーチ済みだが、
「・・・」
終息したとて、訪問する日はまだまだ先になりそうである。