最近は活字離れが顕著であり、新聞を取らない世帯も増えているという。
かくいう私も昔は字が小さいだけでアレルギー反応を起こしていたし、
特に夏休みの宿題である読書感想文だけは苦痛以外の何物でもなかった。
令和になり、若者のテレビ離れもこれまた顕著であるという。
様々なコンテンツが登場し、取捨選択できる環境と、昨今の厳しいコンプライアンス事情も絡んでのこと
でもあるのだろうが時代の潮流でもあり、無理もない。
子どもの頃からテレビやラジオ、新聞に慣れ親しんだ世代からすればやや寂しい気持ちにもなる。
今回は朝刊の四コマ漫画の話題を取り上げたい。
読売新聞朝刊に連載されている四コマ漫画のコボちゃんは連載開始からもう既に40年以上になるという。
私は他紙を購読していたが、コボちゃんの4コマ漫画は子どもの頃から知っていた。
話数にして13000話を超える連載は他紙でも類を見ない。
さらに驚くべきことは、翌朝の掲載分は前日の10時から15時半までの間に仕上げるという。
作者によると、書き置きしておくということはしないというのだ。
前もって準備しておいた作品は、翌日紙面で見たときに「あれっ?」という後悔が生まれるからというのが書き置きしない理由であるそうだ。
ギリギリまで考えて仕上げた作品だからこそ、後悔は生まれないという発想である。
おそらくは、その境地に辿り着くまでは試行錯誤があり現在のルーティンが確立したとは思うのだが、
漫画家としての矜持を見たような気がする。
どうしても、絵の上手い下手に目が行きがちではあるが、アイデアが重要であるとのことだ。
何十年も前にはなるが、かつて私が在籍していた会社では支社訓を朝礼時に全員で唱和する習慣があった。
毎日の唱和のおかげ・・・? もあり今でも鮮明に覚えている。
そのうちのひとつに、
「段取り九分、実行一分を実践せよ。」という支社訓を久しぶりに思い出した。
ビジネス書では、準備や段取りは8割だ9割だと様々ではあるが、
いずれにせよぶっつけ本番が決められるほど器用な人間など一握りしかいないのであろう。
10月に入り、まだまだ日中の蒸し暑さが残るものの、朝晩はようやく涼しくなってきた。
先日の台風では久しぶりに停電を経験し、備えへの甘さを痛感した。
自然災害は予測不能な部分が大きいからこそ、備えが不十分だと取り返しがつかない。
自戒の意味も込め、「段取り九分、実行一分」の本質を今一度噛み締めたい。