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何気ない日常から
先週は予報通りの大寒波の影響による積雪で久々に公共交通機関での通勤を余儀なくされた。
自宅から最寄り駅まで徒歩にはやや距離があるため、バスを利用するようにしている。
久しぶりのバス通勤であったが、地域の巡回バスという特性上なのかもしれないが
ほとんどの乗客が降車時に必ず「ありがとう。」と運転士に対して声をかける習慣がある。
それに呼応して運転士も「はい。ありがとう。」と必ず返してくれる。
数十年前にこの地域に引っ越してきた当時から何も変わらない日常風景ではあったのだが、
この世知辛いご時世にあって、何とも古き良き習慣であると改めて思えた数日間であった。
昨年も挨拶の効用という表題でブログを書いた記憶があるのだが、
コロナ禍における生活がここまで長引くと、些細な日常や当たり前の行動でさえ
今まで以上に心に沁みたり、感じたりするようになってきた。
ようやく令和5年となり、感染症法上の分類を2類から5類へと移行を検討するという動きとなり、
Withコロナへと大きく舵が切られようとしている。
とは言うものの、高齢者施設に従事する者としては複雑な思いでもある。
ガイドラインに沿いながらであっても、世間一般との温度差を埋める作業は決して容易ではない。
それはここ数年で痛いほど感じてきた紛れもない感情である。
まだまだ予断を許さない状況であるのは変わりないが、今年こそ些細な日常に近づく日が来ることを
切に願いたい。